王子と姫が出会いました。
白雪姫をやる俺達のクラス。



台本を作ったのは真面目な斎藤。



ヤッシーも斎藤も真面目なのに付き合いやすくて気楽。



遠足以来、仲良くしてもらってる。



そんな斎藤が作った台本を開いた。



「ゴルァ、台詞が抜けまくってんぞ」

「アドリブだから」

「ありえねぇから。ムリだから。バカかお前」

「城野は出来る子だよ」

「できねぇよ!!」

「あはははっ!!」



いや、マジで笑い事じゃねぇから。



こんな羞恥プレイを全校生徒曝すだけでもイヤなのに。



太ももに一発重たい蹴りを入れてからやり直させた。



「絶対痣になる…」

「お前が悪い」

「城野ってマジで容赦ねぇ…。友達だと思ったのに…」

「えっ、友達じゃん」

「…………」



俺が蹴ったのが悪かったんです…。



友達は大事にしましょう…。



文化祭ギリギリに出来上がった台本。



「台詞が…恥ずかしすぎるっ!!」

「時間がないから訂正不可。以上」



斎藤なんか大嫌いだっ!!



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