王子と姫が出会いました。
そして姫のアパートへ行くと、カギ穴にカギが刺さらない。



「なんだコレ…」



ボンドが詰まってて、カチカチに固まっていた。



長ったらしい暗証番号でも開く姫の部屋。



番号を入れて中に入ったら中は普通。



「嫌がらせされてんの?」

「違います…たぶん…」



ドアに着いてるポストを開けたら、水色の封筒。



姫の手が震えてる…。



「なに?」

「たぶん写真…」



写真?



中から出て来たのは数枚の写真。



姫が学校に向かうとこと、帰って来たとこ。



体育でグランドを走ってる姫…。



「まさか毎日か?」

「はい…」

「なんで言わねぇんだよ~…」

「迷惑かと思って…」

「そんなわけないってわかんねぇ!?なんのために俺がいんだよ!!」



なんてつい、怒鳴ってしまった。



俯いた姫からはポタポタと涙が零れてる…。



泣かせてしまった…。



「ごめん、怒って…」



無言の姫をどうしたらいいのかわからず、とりあえず抱きしめた。



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