王子と姫が出会いました。
熱い体から規則的な音が聞こえる。



ドクン、ドクンって…。



あたしと同じくらい早いかも…。



「姫って小さい…」

「うぅぅ~…。恥ずかしいから離してください~…」

「ん~、ヤダ」



しばらくなにも言わずに抱きしめられてた。



あたしの体温より遥かに高い王子君の体温が顔を赤くする。



もう…ムリです!!



「ね、寝てください!!」

「いっ…」

「あっ、ごめんなさ…」

「なんかいい体制だな、姫たん」



あたしが王子君を押し倒してるみたいになってるよぉ~!!



しかも意地悪顔…。



反射的にバシッと叩いた。



「ゔっ…」

「あぁっ!!ごめんなさい!!つい…」

「だ、大丈夫…」



どうしよ!?



痛そうなとこ叩いちゃった…。



慌てるあたしの手をギュッと握った王子君はそのまま目を閉じた。



「マジでしんどいかも…」

「ど、どうしよ…」

「たぶんキッチンの棚ん中に解熱剤あるから持って来てくんね?」



わかりましたっ!!



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