王子と姫が出会いました。
学校はやめたらしくて、1日家にいる嫁は掃除も洗濯もしない。



それは昔からいるお手伝いさんがやってくれるから。



「物好きだな、親父」

「俺以外に面倒見るヤツなんかいねぇから仕方ないだろ」

「孕ませたくせに…」

「エロいのは俺じゃなくてアイツだ」



結局お互い様じゃん。



嫌々結婚したってわけじゃなさそうだし。



恋愛感情なのかは定かではないけども。



「じゃあ俺らは帰るから」

「もう来なくていいよ、王子」

「一応俺ん家でもあるんですけど」

「冬次に好かれてるからって調子に乗るなバーカ」



えっ、俺に懐かないのって…。



まさかのヤキモチか?



ちょっとカワイイな…。



そりゃあ常にそばにいるリュウさんにも懐かないわけだ。



「相当惚れられてんだ…」

「違うだろ。飼い主に従順なだけ」

「まぁいいや。じゃあな、ミク」



『死ね、王子』



そう言ったミクをベチッと叩く親父…。



変わった夫婦です。



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