王子と姫が出会いました。
何度王子君に電話しても出る気配がない。



心配した瑞紀君はバイトに行く前にあたしを家に入れてくれた。



待ってたら帰って来るかもしれないからって。



それに蘭ちゃんも一緒にいてくれるみたいで少し心強い…。



「心変わりしたとか言われたら…」

「「それはない!!」」

「ふたりで揃えなくたって…」

「お前バカじゃねぇの。王子が姫にメロメロ~なの感じねぇ?」

「正直、感じますけど…」

「そんなにすぐに心変わりするような感情じゃねぇから安心しろ」



瑞紀君ってたまにいいこと言ってくれます。



感謝感謝…。



「じゃあ俺バイト行くけど蘭子は泊まる?」

「王子が帰って来なかった時のこと想定して泊まる」

「だな。じゃ、メシはテイクアウトでいいよな?」

「よろしく。行ってらっしゃい」



チュッて!!



あたしの前で!!



このふたりもなにげにバカップルなのでは?



蘭ちゃんカワイイ…。



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