王子と姫が出会いました。
別れるって…どんな意味?



頭がついていかない…。



「誰と誰が別れるんでしょうね」

「姫、落ち着けよ?」

「落ち着いてます。冗談ですよね、きっと…」



ジワジワ込み上げる涙と共に、メールの意味が理解される。



信じたくない。



絶対ヤダ。



「王子が打ったんじゃないかもよ!?」

「でも王子君、携帯はロックかけるんです!!前に机の上に置いてトイレ行ったら知らない子達に番号バレたからって…」



だから常にロックがかかってるし…。



王子君は文と文の間をを2行空ける癖があるから…。



これは王子君が打った。



「静香さんがいいんでしょうか…」

「絶対なんかある。王子が姫を捨てるはずねぇ。お前は王子を信じてやれ」



王子君といちばん中のいい瑞紀君にそう言われても…。



ウソでもあたしを捨てるの?



「イヤです…。王子君がそばにいないのなんかイヤです!!」

「わかってるよ、姫。とりあえずどこにいるかわかったんだから安心しな。王子にも理由があるんだと思う」



王子君…。



< 397 / 701 >

この作品をシェア

pagetop