王子と姫が出会いました。
いつものデレッとした感じもないし、いざ外に出ても手を繋いで来ない…。



完全に仕事脳です…。



「王子君?」

「はい?」

「うぅぅぅ~…」

「どうかした?」

「いつもの王子君に戻ってくださいっ!!」

「そう言われても…」



あたしから手を繋いだ。



一瞬元に戻った気がしたのに…。



「もう昼だ。メシ行こうか」

「ウソでしょ…」



どうして戻らないんですかっ!!



いつもなら『姫からとかヤバイんだけど』とか言ってフニャ~って顔になるのに!!



戻れ戻れ…。



「王子君、こっち!!」

「わっ!!なにっ!?」



建物の影に引っ張り込んだ王子君の首を引っ張ってキスしてやった。



これでも無反応なら王子君はずっとこのままの気がする…。



一瞬だけ触れ合った唇…。



「なに?欲求不満?メシ食ったらお家帰ろうか」

「あっ…」

「その前にもっかいして?」



戻ったぁぁぁぁ!!




< 453 / 701 >

この作品をシェア

pagetop