王子と姫が出会いました。
乗った観覧車は風で少し揺れた。



向かい合った王子君は足を広げて座り、なにも言わずに景色を見てる。



やっぱり大人になったのかも…。



すごく、カッコイイ…。



横顔に見とれてしまったあたしは景色よりも王子君。



「なに見てんだよ…」

「あっ、カッコよかったから…」

「お前さ、素直にそういうこと言うのはダメだと思うわけよ。だって今超恥ずかしい…」

「だって王子君、カッコイイもん」



夕陽のせいなのか、照れてるのかはわからない。



だけど王子君の顔が赤かったのは言わないでおきます。



「チュー…します?」

「さっきのは冗談で言ったんだってば」

「したいんです、あたしが…」

「ワガママなお姫様…」



そういって触れるだけのキスをしてくれた。



ホワッと温かくなる心…。



王子君、あたしを好きになってくれてありがとう。



おかげでとっても幸せです。



「だぁい好きですっ!!」

「もうやめてくれ…」



遊園地、楽しかったよ!!


< 476 / 701 >

この作品をシェア

pagetop