王子と姫が出会いました。
プクッと膨れるあたしの機嫌取りをする王子君は、机の端っこにそっとチョコを置きだした。



餌付けなんかされないんだから。



無言でそれを王子君の席に戻し、また拗ねる。



次の休み時間はイチゴ牛乳が置かれた。



飲みたいけど…あたしは頑固者なのです。



それも王子君の机に戻し、授業中もチラチラ見られてるのに気づいたけど無視しました。



「王子~、ケンカしたの~?」

「うっせぇから…」

「あたしらが慰めてあげよっか?」



彼女の横で堂々と王子君を口説くのは、前から王子君を狙うギャル集団。



チヤホヤされててムカつきます…。



目が合ったので思い切り反らしてやった。



「もういい。もうわかった!!バカ姫!!」

「バカっ…」

「俺だってな、浮気のひとつくらいできんだからな!!」

「浮気っ!?そんな話ししてませんよ!!」

「だってお前がいつまでもプリプリ怒ってて構ってくんねぇんだろ!!」

「王子君、最低」

「なんとでも言え!!」



王子君がキレました。



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