王子と姫が出会いました。
疲労たっぷり
【王子】



姫とケンカばっかりしてた時期は過ぎたらしい。



厄介なアイツは瑞紀に取り入って気にいられた。



転校するって言ってたくせに、なぜか俺ん家に居座っている。



「しぃちゃん、なんか飲む?」

「お水でいいよ…」

「遠慮しなくていいのに」



そりゃあ遠慮すんだろ。



だってここは俺ん家だ。



1年のアイドル、シイナってカワイイ女と付き合いだした彩は、姫には目もくれなくなった。



「彩、荷物邪魔」

「王子君が部屋くれねぇんじゃん」

「どう見ても部屋ねぇだろ…」

「だからあそこでいいってば」



大きめの押し入れを指差す彩…。



まぁ寝ようと思えば寝れなくもないデカさ。



だけどあそこには掃除機とか買い置きのティッシュとか洗剤が入ってる。



「金貯めて部屋借りろよ…。お前がいたら姫を呼べない。溜まりすぎてて教室で襲いそう」

「もうソファーで寝んのヤダ~!!瑞紀先輩、蘭子先輩ん家に行かねぇかな?」

「なんでテメー中心の考えなんだよ…。ここ、俺ん家!!」



彩はやっぱり厄介だ…。



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