王子と姫が出会いました。
すれ違い
【王子】



いやいやいや、まさかアイツがあんな現れ方をするとは想像もしてなかった…。



存在すら忘れかけてたのに。



「あの人とはどんな関係なんですか…」



昼メシを食った後に俺の家に帰りました…。



だって姫が超怒ってるし…。



まぁ仕方ないか。



初めて見たプリンに懐かれた姫は傍らにプリンを置き、膨れっ面。



「実の両親の友達の娘ってだけ」

「許婚って言ってた…」

「それは親が勝手に決めたっつーか…。冗談で『ふたりが結婚したらいいのに~』って母ちゃんが言ってて…」

「王子君は許婚さんが好きなんですか?あたしが好きなんですよね?」

「そうですが…」

「図々しいにも程があるっ!!人を嫌うのはよくないかもしれませんが、あの女…憎たらしい」



静香の時より怒ってはいないだろうか…。



姫の口から聞いたことのない言葉達が発せられてません?



憎悪だよ憎悪…。



姫、怖いよ…。



「許せない!!」



怖いって…。



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