王子と姫が出会いました。
キスしてもいいって思った…。



あのまましちゃうかもって思ったあたしが恥ずかしい…。



その日、夕方に帰った王子君は笑顔だった。



あたしを好きだって言ってくれる。



たくさん優しくて、でもちょっと意地悪で…。



『蘭ちゃん、王子君のことしか考えられないよぉ~…』



耐えられなくて蘭ちゃんにメールを入れた。



『好きなんだね、王子のこと』



そう返って来たメールにドキッとして…。



もっと一緒にいたい。



もっと知りたい。



いっぱい好きになりたい。



王子君の手を、いつまでも握っていたいと思った。



「姫!?何回呼んだと思ってるの!!」

「えっ!?あっ、ごめん…」

「お風呂入っちゃって!!」

「うん…。ねぇママ?好きってなに?」

「好き!?そんなの10年前になくなっちゃったよ。恋でもしたの?」

「し、してない!!お風呂入る!!」



なに言ってんのあたし!!



王子君のバカ…。



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