王子と姫が出会いました。
『なんで信じてやんないの!?』



そう言われて涙が出た。



あたしはなにを優先してたんだろう…。



自分の気持ち…?



「王子君に性格悪いって言われて…自分でもそう思う…」

「今の姫は最低だね。王子が呆れんのもムリないよ」

「あたしっバカだ…」



王子君に謝りたくて向かった王子君の家。



彩君と瑞紀君が帰って来て、部屋に入れてくれた。



王子君がいない…。



仕事に行ったんだと思い、ひたすら待った。



夜になって帰ってきた王子君はあたしと目も合わそうとしなくて…。



いないように扱われてる…。



「ごめん…なさい…」

「だから?」

「別れたくないっ…」

「俺はムリ。今の姫とはいたくねぇから。帰ってくんねぇかな?」



嫌われた…。



王子君に…嫌われたんだ…。



泣くのを我慢して玄関に向かった。



「姫先輩!?今から帰んの!?」

「お邪魔しました…」

「待って待って!!王子君は!?」



泣きそうだから引き止めないで…。



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