王子と姫が出会いました。
見るからに今からなんかしちゃうって感じで…。



王子君の上から降りた女の先輩はボタンを閉めながらパタパタと教室を出て行った…。



「邪魔してくれてんなよ蘭子」

「王子、あんたなに考えてんの」

「だって俺フリーだし。なにしたっていいだろ」

「姫の気持ちも考えてやれって言ってんの!!」

「なんで俺が?もう関係ねぇよな、俺ら」



あまりにも冷たすぎて…。



口を開けば涙が出そうだった。



「かわりに相手してくれんなら話しは別だけど」



なんて冗談で言った王子君…。



それでそばにいれるの?



他のコに触らないの?



「あたしが…代わりになる…」

「ちょっと姫!!あんたなに言ってんの!?」



それであたしを見てくれるなら…。



あたしはなんの代わりにでもなる…。



「じゃあそういうことで。蘭子、出てけ」

「もう知らないからね!!あんたらなんかどうにでもなればいい!!」



蘭ちゃんまで怒らせてしまった…。



あたしはやっぱりバカだ…。



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