王子と姫が出会いました。
王子君に呼ばれて手を延ばすとグッと引っ張られた。



倒れ込むように王子君の上…。



「お前となんかするわけねぇだろ」

「えっ…?」

「姫の気持ち考えろ?ふざけんな。もういらねぇんだよ」



そう言ってあたしを置き去りにして出て行った…。



そばにいれる手段がなに一つ残ってないっ…。



あたしが王子君をあんな風にしてしまったんだ…。



あたしのせいで…。



どうしてあたしはコウ先輩を庇ったんだろう…。



王子君が理由もなくケンカなんかする人じゃないことなんてわかってたのにっ…。



あたしは信じなかったんだ…。



王子君を傷付けたのはあたし…。



嫌われて当然…。



「ううっ…うぁぁぁぁ~んっ」



泣いたってあたしが嫌われたのは事実で。



結末なんて変わらないってわかってるのに涙ばかりが溢れた。



それでも王子君を好きな気持ちは大きくて余計苦しくなる。



あたしはどうしたらいいの?



< 599 / 701 >

この作品をシェア

pagetop