王子と姫が出会いました。
コウ先輩と付き合って2ヵ月が経った。



もうすぐ高校最後の夏休み…。



王子君がいない夏休み…。



そんな時、ダルくて保健室に行ったら王子君に出くわした。



他には誰もいない保健室…。



先生は…?



体温計を元あった場所に戻した王子君…。



足が動かない…。



「先生いねぇから勝手にやれってさ」

「そ、そう…ですか…」

「ん…」



そのまま王子君はベッドの方に行き、カーテンを閉めてしまった…。



何ヶ月ぶりに話したかな…。



緊張なのか、口の中が渇いて来る…。



胸の奥がググッと締め付けられて、勝手に動いた手はドアを閉めていた。



静かに近づき、隣のベッドに横になる。



カーテンの一枚奥に王子君がいる…。



それだけで泣いてしまいそう…。



手を延ばしたら…届かないかな…。



隣から聞こえたため息にビクッと驚き、手を引っ込めた。



王子君の番号もアドレスも消せてない…。



思い出も全部、消せない…。



< 616 / 701 >

この作品をシェア

pagetop