王子と姫が出会いました。
声を押し殺して泣いたあたしはいつの間にか疲れて眠っていた。



隣から声が聞こえて目を覚ますと、王子君が誰かと話してた。



「だから看病してあげるってば～」

「マジでだりぃから寝かせろよ…」

「添い寝してあげる？」

「はいはい、あとでな…。午後から授業出てぇからマジで寝かせて？」

「じゃあなんか欲しいものあったらメールしてね!!持ってきてあげる!!」

「ん、おやすみ」

「チューして？」

「わかったよ…」



また涙が溢れる…。



蘭ちゃんの話しでは王子君の女遊びは限度を超えてるって言ってた。



『誰でもいい』



そう言ってたみたいで…。



頼めば相手してくれるって話し…。



女の人が出て行ってからまた王子君のため息が聞こえた…。



その後は眠れなくてひたすら目を閉じていた。



どれくらい経ったかわからない時、急に開いたカーテン。



王子君があたしを見てるっ…。



頭が混乱してなにもできなくて…。



そばに来た王子君の表情は苦しそうだった…。



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