王子と姫が出会いました。
そしてバイト終了後、姫を迎えに店に入った。



会計は俺がする。



これは一応彼氏(仮)としての威厳!!



「払いますってば…」

「いいから財布をしまえ」

「毎回毎回申し訳ないんですよ?」



怒ってんのか、プクッと膨れてる。



それは怖くない。



逆にカワイイだけだぞ。



店の外に出たら手を繋ぐ。



最近はキョドらなくなったらしい。



「あっ、雨…」

「マジ!?うわっ、ヤバくね!?」



これがゲリラ豪雨というものなんだろうか…。



一瞬でずぶ濡れになった。



「雨宿りする意味ねぇな、コレ…」

「電車に乗れないです~…」

「とにかくうちに来るか?」

「はい…」



雨に打たれたまま、家に帰った。



久しぶりだ、姫を連れてくんの。



先に部屋に入ってタオルを手にした。



姫の頭をガシガシ拭いた。



「服持って来るから」

「あっ、申し訳ないです…」



他人行儀だな~…。



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