王子と姫が出会いました。
そんなこと言ったら引かれそうだから言わないけど。



「さっき買ってきたアイス食おう」

「持ってきますね」



まぁ俺が食うんじゃないけどな。



もちろん姫のために買ってきた。



カップのチョコアイスとスプーンを持って来た姫を無理矢理膝の上に座らせた。



「あ~ん」

「じ、自分で食べられますから…」

「あ~ん…は?」

「あ、あ~ん…」



超カワイイ…。



俺の姫…。



「うまい?」

「うん…、でも恥ずかしい…」

「なんで?今からもっと恥ずかしいことすんのに」

「最近の王子君…サディスティックですね…」

「ひどいね、独占欲とか支配者って言ってよ」

「支配者って…」



俺が姫を支配すんの。



逃げられないように。



だって俺はすでに姫に支配されてるし。



姫ナシでは生きられない…。



「あたしっ!!」

「うん?」

「Mじゃないですよ…?」

「…………だから俺だってSじゃねぇって」



どんな勘違いだコラ。



< 643 / 701 >

この作品をシェア

pagetop