王子と姫が出会いました。
【姫】



王子君が作ったカレーを食べた。



そのあとに乾燥機から出した下着を身につけ、シワシワになったシャツを見てどうしようと悩む。



明日も学校だから、これを着なきゃならない。



下着も変えたかったなぁ…。



「アイロンありますか?」

「…………できんの?」

「なんでそんな目?できますよ、たぶん…」



家庭科で習ったことあるし。



できるはず!!



なのに結局、王子君が自分のと一緒にかけてくれた。



ここに完璧人間がいます!!



「キレイになった…。王子君ってお母さんみたい」

「コラ、嬉しくねぇぞ」

「あっ、ごめんなさい…」



アイロンをしまってソファーに座った王子君がポンポンと隣を叩いた。



座れって意味かな?



遠慮がちに隣に腰を降ろすと回ってきた手に引き寄せられて寄り掛かる体制。



甘い雰囲気ってこういうのかな…。



なんて思ってたら王子君の携帯が鳴り響いた。



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