王子と姫が出会いました。
なんなのかさっぱりわからない。



チラッとあたしを見た王子君はちょっと考えたらしい。



「姫次第だよな…」

「なにが!?」

「デート代だと思えばかなり…うん、姫次第だ」

「だからなにが…」

「モデルの仕事。今回で4回目なんだけど、たぶん俺を使えば安く上がるとかって理由でやってんの」



モデル!?



そんなの初耳です!!



でもこのカッコよさならわかる気もする…。



「今俺が住んでるとことか、学費とか。全部叔父さんが手続きしてくれたりしてて、一応保護者として世話になってるから断れねぇの」

「すごい…」

「すごくねぇの!!やりたくねぇんだから。でも今回はちょっとやる気出た。姫とどっか行ける!!」

「えっ!?それでやる気が!?」

「他になにがあんだよ」



王子君の思考回路が読めません。



なんであたしなんかでやる気出ちゃうんだろうか…。



「まぁお前にフラれたら意味ねぇけどな…」



あっ、えっ…あぅ…。



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