アネモネ*~風、君を愛す~


「紗那、着いたわよ」


「うん」


日曜日と言うこともあり、

家には沙良、父、兄たちがアタシの帰りを待っていた。


「お姉ちゃん、お帰り」


「紗那ちゃん、お帰り」


「ただいま」


1年前、母が再婚した為、

アタシが帰って来たのは新しい家。


「疲れたから少し休む。
誰も部屋に来ないで」


アタシはそれだけを言い残し、

新しく用意された自分の部屋に入って、

中から鍵を掛かけた。


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