アネモネ*~風、君を愛す~
まだ夏休みと言うこともあり、
毎日のように玲たちがアタシに会いに家に来た。
「紗那、
玲ちゃんたちが来てるよ?」
「会いたくない」
「…紗那、明日も来るからね。
何も話さなくていいから…。
顔だけみせてよ」
「もう、ほっといて。
お願いだから…」
アタシのわがまま、
それはわかってる。
わかってるのに、
アタシの心は閉じていくばかりだった。
ごめんね。
みんな、ごめんね。
弱いアタシでごめんね。