アネモネ*~風、君を愛す~


「俺に話してみる?
話して楽になれ。な、紗那。
何を聞いても見捨てたりしないから。
絶対、助けてやる」


アツの優しい目に、

アタシは素直に頷いた。

そして、

ゆっくりゆっくりと話し始めた。

家族のこと。

佳矢のことを。

どれだけ時間が過ぎたのかわからない。

カーテンの隙間から、

薄っすらと光が差し込んでいた。

話してる間、

アツはアタシの手を握り黙ったままで…。


{神様、アタシ、幸せになれますか?この人を信じてもいいですか?}


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