アネモネ*~風、君を愛す~


アツの運転する車で、

実家へと向った。

赤信号で止まる度に頭を撫でてくれた。

それだけで安心する。


「アツ、そこの公園を左折で、
ひとつ目の路地を右折して3軒目がアタシの家」


車が進んで行くにつれ、

緊張感が増してくる。


「着いたぞ。
紗那、大丈夫か?」


「うん、平気。
行こう、アツ!」


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