アネモネ*~風、君を愛す~


6月になり、

アタシの身体も少しずつ、

我が子に会う為の準備を始めていた。

足の付け根が痛くて、

歩くのもやっと。

そんなアタシを心配し、

アツは仕事を家に持ち帰ることが多くなっていた。


「お店、行っていいよ?」


って言えば、


「俺の仕事は家でも出来る。
店のことは瞬に任せてあるから大丈夫だ」


って返ってくる。


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