アネモネ*~風、君を愛す~


大好きな心地良い香りに包まれ、

眠りに就いてから数時間後。

下腹部に感じるシクシクとした痛みで目が覚めた。

その時、

隣にアツの姿はなくて。

寝室のドアから、

薄っすらと明かりが漏れている。

ベッドサイドに置いてある時計は、

午前5時を少し回ったとこだった。

定期的に来るシクシクとした痛みも、

余裕で我慢出来る程度。

まだ10分間隔。

時間を確認しながら、

大きく深呼吸をして、

まだ小さな痛みの波をやり過ごしていた。



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