わがままなメニュー
なんか今日一日はあっという間だった


いや、日曜日からバタバタしている


あれから美沙子はどうなったんだろう?少しはお母さん達と話し合えたんだろうか?


気にはなってたけど、電話はしなかった


帰りにスーパーに寄り買い物をした


晴彦がきても冷蔵庫がからっぽだ


一緒に暮らすくらいなら私もOKなんだけど…晴彦は形を求めたがるから


めんどくさいなんて失礼だよね…でも実際はそう


フランス人がうらやましい。同棲でもきちんと認めてくれるし、別れる時もバツがつかない


なんてお気楽な国だ


マンションに帰るとまた留守電が入ってる


はああ…多分お母さんか

【もしもし花乃子?美沙子が明日退学届けだすって言うの!】


私はすぐに電話をかけ直した


『あ、お母さん?美沙子に代わって』


『ちょっと待ってね!』


数分後、美沙子が出た


『…お姉ちゃん、私の気持ちは変わらないから』


『あんたの気持ちなんて、ころころ変わり放題じゃない。明日は退学届けじゃなくて休学届けだしなさい。何年休学できるかは知らないけど、初音ちゃんがしっかりしてきたらまた復学できるでしょ?

結婚はご自由に。私言ったようにお母さん安心させてみなさいよ。馬鹿みたいに勉強して入った大学、簡単にやめるもんじゃないわよ』


『わかった…そうする』そういって美沙子は電話を切った
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