わがままなメニュー
『花乃子、何かあった?また美沙子ちゃんの事?』


ドアを開けるなり、晴彦は心配そうに聞いてきた


『違うの…座って』


『なんか深刻そうだな。仕事の事か?』


『あのね!私二ヶ月生理ないの』


一瞬、晴彦は黙り込むと私を抱きしめた


『花乃子、結婚しよう。明日病院いってちゃんと診てもらおう』


『結婚…』


『お腹の子のためにも、この結婚で幸せにならなきゃ』


『明日病院着いていってくれるの?』


『勿論だ。なんでもっと早く言わなかったんだよ…』


『今月は出るって思ってたから…でも急に体調が悪くなるし怖くなって…』


『とにかく明日朝一番に行こう。俺今晩泊まっていくから』


『ありがとう』


私は晩御飯の支度をして、理恵子に明日仕事休むと連絡した


『なんか今日は嬉しいよ。ご飯も美味しい』


『いつもの食事じゃない』


『今日は3人で食事だから』


『そういう意味か』と私は笑った


『結婚式の事も考えなきゃ』


すごく重い気持ちになった


先に妊娠ときたら結婚は当たり前なのに…やっぱり私は自己チュー女だ
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