わがままなメニュー
仕事が終わり会社をでるころ、雨が降り出した


不意な雨で傘もなく、私は駅まで走っていった


途中降りが激しくなり、私は野ばらに雨宿りした

『本城さん、いらっしゃい。すごい雨ですね』とのばらさんが迎えてくれた


『傘もってなくて…雨宿りさせてくださいね。コーヒー下さい』


『はい。今日は残業?』


『そうです。ホントは休みだったんだけど、仕事が詰んでいて…』


『明日はクリスマスイブね…お客様入ってくれるかな』


『きっと入りますよ』


その時ドアが開いた


『ひどい降りだよ。のばら、カレーお願い』


のばらさんの彼氏…


『雅之も雨宿り?そんなにひどく降ってるんだ…本城さん、よかったら帰り傘使ってね。余分にあるから』


『ありがとうございます。助かります』


『雅之、紹介するわね。クロスフィールドの本城さん、今度インテリアの展示会担当する方よ』


『そうなんですか!よろしくお願いします、俺は浜田雅之です』


『本城花乃子です、よろしく』


『来月、俺も家具買いに行きますから』


『待ってます』


色黒で、笑うと少年のような人だった


のばらさんとお似合いのカップルだった
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