わがままなメニュー
『ねえ、花乃子。帰り新しいカフェ寄ってかない?中々評判いいみたいよ』と中原理恵子が耳元で囁いた


『いく〜。ケーキの評判は?』


『情報によると、ここのミルフィーユとマカロンは絶品らしいわよ』


『新しい店開拓だね』


理恵子とは同期入社で、初めて会った時は合わないと思った


妙に若作りでぶってる理恵子を『なんちゃって女子高生』と呼んでいた


理恵子も私を『エロたらこ唇』と呼んでいた


なのにいつの間にか、こんな親しい仲になっている。女とはわからないものだ


でも私達はやっぱり似た者同士で、変わり者である。仕事はそこそこできるが、性格に難アリなのである
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