わがままなメニュー
『長谷川が彼女の事で悩んでいるから、相談乗ってたんだよ』


『ええ〜!長谷川さん彼女いたんですか?』


『一応…』


『合コンとかよくしてるから…彼女にばれたらお仕置きされますよ』


『ホントだな』と俺は苦笑いした


俺達はこのあとカラオケにいき、家に戻ったのは深夜1時であった


結局、谷口しのぶは一言も喋らず、歌わず…


道成寺さつきの独壇場であった


花乃子は誰と電話してたんだろうか?仕事関係?口説かれてたとか?


とにかくクリスマスまで待とう…クリスマスまで


俺は風呂にも入らないでそのまま眠ってしまった



翌朝は軽い二日酔い…早めに目が覚めたのでシャワーを浴びた


女のことでへこんでるんだ〜なんて彼女達には言えなかった


言ってたら今日顔合わせられないよ


ヒゲをそり、朝メシ食って家を出た


満員電車に揺られて会社に向かう俺…いつもの光景なのに、花乃子がいないだけで、こんなに枯れて見えるものなのか?


家にまだ置いてる、花乃子のお泊りセットが物悲しく感じた


< 54 / 92 >

この作品をシェア

pagetop