天使で悪魔なキミと俺
あぁ、わかった。
授業の始め以来、枝垂と目が合わなかったのは、枝垂が石蕗のことをずっと睨んでいたからなんだ。
……俺は。
俺は一体、どうすればいいんだ。
゙キーンコーンカーンコーン……゙
授業の終わりのチャイムが鳴った気がした。
頭が真っ白で、よく分からない。
「先生?」
「……あ、あぁ。じゃあ、今日の授業はこれで終わり」
「……先生」
ビクリと振り向くと、石蕗が立っていた。