天使で悪魔なキミと俺
ふぁいなる
俺の日常「7」
今日もまた、ハゲ先生の目線を気にしながら、職員室を出て教室へ向かう。
俺、坊主にしたほうがいいのかなぁ……?
少し髪の毛を気にして、教室に入る。
みんなはもう着席していて、どこか重い雰囲気を醸し出していた。
……枝垂は、いない。
昨日、公園で死んでいるのが見つかった。
殺され方が物凄くグロかった、らしい。
思い出しただけで、お腹が気持ち悪くなる。
「……みんな、その……」
こういうとき、何かを伝えたくても、うまく伝えられない自分が歯がゆい。
そのとき、とても澄んだ声が聞こえた。
「……枝垂さんの分も、私達が生きましょう」
その声の主は、石蕗。
石蕗はとても悲しそうな顔をして、そう言った。
……そりゃ、そうだよな。
俺も、石蕗と枝垂がよく話していたのを知っている。
そんな友達が死んでしまったんだ、当然だろう。