天使で悪魔なキミと俺
 


ホームルームの残り時間も後5分か。

「……先生、終わりました」

「お疲れ様。石蕗のおかげでいろいろ助かったよ」

「……どうしてですか?」

「いやぁ、こんなこと言うのも恥ずかしいんだけどさ、俺、まだこの教職に慣れてなくて……。だから、まとめられるかも、な」

「……先生がそんなことを言ってたら、ついてくる人もついてこなくなりますよ。……大丈夫です。自信を持ってください」

そんなこと言われたら「……先生?」

「いや……、感動したんだ」

「……」

そのとき。

彼女が優しく微笑んだ気がした。


 
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