あたしと彼と白いキャンバス
昼休みになり、
教室から出ようとするあたしを3人の女子が取り囲む。



志乃のお友達、だ。



「あんたさあ、千里先輩とどーいう関係?」


纏わりつくような嫌な喋り方だ。


「…部活の先輩後輩ってだけだけど」

「ただの部活の先輩後輩がさあ、先輩んちの車乗ってどこ行ったのよ」

「ねー」

「志乃が見たんだよね。で、写メ撮っててさあ」


携帯の画面を見せられる。



――マンションの前で黒い車に先輩と乗り込むあたしの姿があった。
< 143 / 321 >

この作品をシェア

pagetop