あたしと彼と白いキャンバス
窓を開け(さむい)、

白いキャンバスを床に置き(あたしの部屋にイーゼルはない)、

油絵の木製ケースを出し、

銀色のチューブからキャンバスに直接絵の具を搾り出し、

指で絵の具を伸ばしていく。



…懐かしい感触だ。




黒。青。赤。白。黒。黄。




筆もナイフも使わず、指で絵を描くのは久しぶりだけど、

このほうが身体から滲み出る感情をそのまま画面に叩きつけられる気がする。
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