あたしと彼と白いキャンバス
『お母さん』と『妹』を部屋の中に入れる。


「今日は泊まるわね」


ミカさんがそう言ったとき、あたしはどんな顔をしたんだろう。


「おとまり、おとまり!」


エリカは無邪気にはしゃぐ。




「わああ。ゆいおねーちゃん、おえかきしてたの?」




あたしが描いていた油絵を見て、エリカが目を輝かせる。


「うん。乾いてないから触っちゃ駄目だよ」

「えー…わかった…」


残念そうな声。
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