あたしと彼と白いキャンバス
お母さん、ごめんね。

『どうして謝るの?』

お母さんのこと忘れないから、ずっと大好きだから、あたしを許して。

『謝らなくていいのよ。お母さんはそれだけで十分なんだから』

お母さん、お母さん、

『泣かないで、結。お母さんが2人もいるなんて、素敵だと思わない?』

おかあさぁん、

『結、大好きよ。育ててあげられなくてごめんね』

いいの。いいの。
あたしも、
おかあさんのことだいすき…っ。




夢の中のお母さんは
あたたかくて優しくて、

あたしは小さな子供のように泣きじゃくっていた。
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