あたしと彼と白いキャンバス
「こっちはあんたのせいでどれだけ迷惑してると思ってんだ!」



至近距離で叫んでやった。

箍が外れた気が、した。



「あたしが教室にも行けなくてこんなところでサボってるのはあんたのせいだ。

あんたがわけのわからん八つ当たりであたしに近付くから!」



ザアザアと深夜の砂嵐のような音が耳に中で響きはじめて、

また新太郎先輩の声が聞こえたけど、なにを言っているのかわからなかった。


ぶちまけてやる。

全部ぶちまけて、終わらせてやる。




「見ろよ、これ!」
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