あたしと彼と白いキャンバス
なんだかいろんなところが軋んで痛い。

でも、止めることはできない。



「もう、あたしに近付かないで!」





耳をつんざく自分の声は悲鳴みたいだった。




篠宮先輩はあたしを見上げていた。

動揺を表していた瞳はゆっくりと瞬いて、すううと透明度を増していく。




どうして、


そんな悲しげな表情を、

するの。

傷ついてるのはあたしのほうなのに、
どうして。
< 188 / 321 >

この作品をシェア

pagetop