あたしと彼と白いキャンバス
「…あの、」

「ん?」



「あの人の仕業じゃないですよね…?」



名前を出すことすら躊躇われて、そんな言い方になってしまったけど。


あたしは篠宮千里を疑っている。



「なんで?」



新太郎先輩は目を瞬かせた。


「いや、その…」


キャンバスを白く塗り潰した犯人は学校に悪戯している人間じゃないか、とあたしは思った。

そして犯人は篠宮先輩で。


じゃあ他のことも彼の仕業なんじゃないか――?
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