あたしと彼と白いキャンバス
午後の授業には集中できなかった。
考えたくないのに、
あの男のことが頭にちらつく。
高校生の男が一晩家に帰らなかった、なんて別に大したことじゃない。
大したことじゃないのに。
放課後、久しぶりに美術室に行く。
篠宮先輩はいない。
当然だ。
準備室に入って篠宮先輩のキャンバスを見てみたら、なんだか悲しくなった。
だって、
先輩の絵には感情がないんだ。
リアルで。
綺麗で。
ただそれだけ。
他にはなにもない。
考えたくないのに、
あの男のことが頭にちらつく。
高校生の男が一晩家に帰らなかった、なんて別に大したことじゃない。
大したことじゃないのに。
放課後、久しぶりに美術室に行く。
篠宮先輩はいない。
当然だ。
準備室に入って篠宮先輩のキャンバスを見てみたら、なんだか悲しくなった。
だって、
先輩の絵には感情がないんだ。
リアルで。
綺麗で。
ただそれだけ。
他にはなにもない。