あたしと彼と白いキャンバス
携帯で音楽を聴いたり、新太郎先輩にメールしたりで眠気を待つ。


そうしてやっと意識を手放せば、

そこは深い夢の中だ。





――ここはどこだろう?



あたしは見知らぬ場所に立ち尽くしていた。

幻想的な色に包み込まれた風景。


『知らない場所』



この声はあたし?

あたしの声があたしの上から降ってくる。


『知らないけど、見たことがある場所』


…うん、見たことがある。
< 210 / 321 >

この作品をシェア

pagetop