あたしと彼と白いキャンバス
あたしは牛乳で喉を潤してから、口を開いた。


「…志乃からメールがきてたんです」



それを聞いた新太郎先輩は驚いたふうもなく、口の中のあんぱんを飲み込む。


「そんで?」

「だから、志乃とちゃんと話したいと思って…」


ぬっと伸びてきた先輩の手が、あたしの頭を乱暴に撫でる。

白い歯を覗かせて笑って。


「ん。俺もそれが一番いいと思うわ」

「そうかな」

「だってさー、お前は志乃ちゃん好きなんだろ? 志乃ちゃんもお前のこと好きだし。相思相愛じゃーん」

「断言ですか」


「断言です。

俺様はなんでも知ってるのさ☆」
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