あたしと彼と白いキャンバス
昼休みがそろそろ終わりそうになって、あたしたちは屋上を出た。
階段の下から声が聞こえる。
知っている声。
「あいつ神経図太いよねー。最近は毎日学校来てるし」
「最初は登校拒否っぽくなりそーで面白かったのにさあ」
「マジむかつくわ小早川」
ああ、あいつらか。
それに気づいた途端、あたしの頭の芯がすううと冷たくなっていく。
新太郎先輩も会話の内容に気づいたらしく、あたしの腕をぐっと掴んだ。
大丈夫だよ、先輩。
あたしは冷静だ。
動揺もしない。
反射的に麻痺していく感覚があたしの心を守ってくれる。
階段の下から声が聞こえる。
知っている声。
「あいつ神経図太いよねー。最近は毎日学校来てるし」
「最初は登校拒否っぽくなりそーで面白かったのにさあ」
「マジむかつくわ小早川」
ああ、あいつらか。
それに気づいた途端、あたしの頭の芯がすううと冷たくなっていく。
新太郎先輩も会話の内容に気づいたらしく、あたしの腕をぐっと掴んだ。
大丈夫だよ、先輩。
あたしは冷静だ。
動揺もしない。
反射的に麻痺していく感覚があたしの心を守ってくれる。