あたしと彼と白いキャンバス
3.不可解
朝起きて、顔を洗う。
鏡の前のあたしはいつも以上の仏頂面だった。
「おはよう、小早川さん」
朝っぱらから見たくもない爽やかな笑顔が、校門であたしを出迎える。
ローテンションのあたしに構わず、先輩は機嫌よさげだ。
「おはようございます」
「いつもこんな時間に来てるんだ? 余裕だね」
先輩はちらりと腕時計を確認して言った。
嫌味か。
走らなくても遅刻にならないギリギリの時間だけど、あたしと同じく余裕のある人間は結構いるものだ。
通り過ぎていった女子の何人かがこちらをチラチラと振り返る。
あれは先輩を見ているんだ。
鏡の前のあたしはいつも以上の仏頂面だった。
「おはよう、小早川さん」
朝っぱらから見たくもない爽やかな笑顔が、校門であたしを出迎える。
ローテンションのあたしに構わず、先輩は機嫌よさげだ。
「おはようございます」
「いつもこんな時間に来てるんだ? 余裕だね」
先輩はちらりと腕時計を確認して言った。
嫌味か。
走らなくても遅刻にならないギリギリの時間だけど、あたしと同じく余裕のある人間は結構いるものだ。
通り過ぎていった女子の何人かがこちらをチラチラと振り返る。
あれは先輩を見ているんだ。