あたしと彼と白いキャンバス
テーブルの真ん中に置かれたアルコールランプのようなものの上に鍋が設置される。


「嬉しい。あたし、チーズフォンデュ食べるのはじめてなんだ」


なんかお洒落だなって、実はちょっと憧れてたんだ。

チーズ好きだし。


「ほんと? よかったー。このチーズフォンデュが、あたしからのバースデープレゼントですっ」

「うん。志乃、ありがとう」


照れる、けど。

ちゃんと志乃の顔を見て礼を言う。


「えっへへー」


志乃も照れたみたいに後頭部を掻く。




生まれてはじめて食べたチーズフォンデュはあたたかくて美味しかった。
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