あたしと彼と白いキャンバス
「なんですかこれ」
「子供の頃に貰ったぬいぐるみ。趣味悪いだろ? …で、この布巻いて」
先輩はぬいぐるみに白い布を緩く巻いた。
なるほど。
こうすると赤ん坊のように見えなくもない。
「抱っこして。マリアみたいに」
「聖母的なイメージですか」
「いや、子守りしてる子供を描きたいんだけどね」
子供かよ!
キャンバスの上に木炭を走らせる先輩の表情は、普段とはまた違っていた。
唇を引き締め、眉根を寄せて。
真剣を通り越して苦しそうにも見える。
「子供の頃に貰ったぬいぐるみ。趣味悪いだろ? …で、この布巻いて」
先輩はぬいぐるみに白い布を緩く巻いた。
なるほど。
こうすると赤ん坊のように見えなくもない。
「抱っこして。マリアみたいに」
「聖母的なイメージですか」
「いや、子守りしてる子供を描きたいんだけどね」
子供かよ!
キャンバスの上に木炭を走らせる先輩の表情は、普段とはまた違っていた。
唇を引き締め、眉根を寄せて。
真剣を通り越して苦しそうにも見える。