あたしと彼と白いキャンバス
授業中、また手紙がまわってきた。



『どんな映画がいいのかな?

 恋愛とかファンタジーが

 いいかなって思ってたけど

 センパイたちはどうなんだろー

 いろいろ決めたいことあるし

 小早川さんの

 ケータイおしえてほしいな!

 しの』



志乃はものすごく楽しそうだ。

文面から高揚感が溢れている。



「…仕方ない、か」


あたしは携帯の番号とアドレスを書いた手紙を志乃に返した。
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